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事故物件

JUGEMテーマ:日記・一般

 

 

妻がポストに投函されていた不動産のチラシを広げて、私に見せた。

建物の写真は見慣れたマンションだ。

義母(妻の母)が住んでいるマンションで、私の家から徒歩2分の場所にある。

イズミヤがすぐ近くで、イオンモールもそう遠くない。

年寄りには住みやすい土地だ。

物件は300戸が住む大型マンションで、間取りは3LDK.

売り出しの価格は1190万円。

敷地内の公園が広いので、価格では良い物件だと感じるが…。

 

「あの事件のあった部屋よ」と妻が小声でいう。

あの事件…、思い出した。

一人住まいの老人が包丁で自殺した事件だ。

 

築45年なので、独居老人が多い。

ここ数年、孤独死も何件かあった。

老夫婦の諍いから、精神に支障をきたした老妻が夫の下半身を切った事件もあった。

 

建築された頃、12階建ての高層マンションは人気があった。

義父がガンで亡くなり一人になった義母を寝屋川から呼び寄せて、私は中古のこのマンション(7階部分)を買った。

買った当初、屋上が開放されていて、高層からの眺望を楽しめた。

ところが、急に屋上への入り口が閉鎖された。

外部の住人が屋上に上がり、自殺するケースが増えたからだ。

夜中、ドスンという音で目が覚め、住人が外をのぞくと倒れている人が見えたとの話も聞いた。

そんな話を聞いてから、夜にマンションのエレベーターに乗るのが気味悪かった。

 

「大島てる」という、有名な事故物件公示サイトがある。

https://www.oshimaland.co.jp/

日本だけではなく、世界の事故物件が紹介されている。

このマンションの部屋も「投稿月日:令和2年6月1日」で掲載されていた。

 

「事故物件すみます芸人」を名乗る、松原タニシというお笑いタレントがいる。

ある番組で、事故物件での怖い体験談を披露してから、事故物件と関わりを持つことになった。

Youtubeやニコニコ動画などで事故物件関連の情報をネット配信したりしている。

ホラー好きの人にとって、事故物件は興味を注がれる話題なのだ。

怖がりで、眠りの浅い私はとても事故物件に住む勇気はない。

 

連日、熱帯夜が続く。

過活動膀胱の私は何度も夜中に便意をもよおし、目が覚める。

となりには、霊感が強くて、時々「見える」という妻が眠っている。

私は恐る恐る起き上がり、真っ暗な部屋を出て、トイレに向かう階段を下りる。

幸い、今年のお盆も幽霊は現れていない。

author:金ブン, category:-, 09:42
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