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発展しないこと

JUGEMテーマ:日記・一般

 

数か月前図書館に予約していた本が、やっと手に入った。

昨年直木賞を受賞した「宝島」だ。

10年以上前から、直木賞作品は義務のようにして読んでいる。

かなりの長編だ。

寝る前の読書は習慣だが、最近長い小説を読むのが面倒になってきている。

 

この本は数十ページ読んだところで、止まってしまった。

全く、内容が頭に入らなかった。

最近、どうも冒険ものは苦手になっている。

人間の心の襞をまさぐり、人生の悲哀を描くような小説なら、今の私には読みやすい。

 

本を閉じて、電気を消して眠ろうとしたがなかなか眠りに入らない。

そこで、先月に録画していた映画「海よりまだ深く」を観始めた。

 

阿部寛演じる主人公は売れない小説家。

生きることにとても不器用な人間。

映画は主人公を中心に、団地にひとりで住む樹木希林演じる母親や姉、そして別れた妻と息子が絡む日常の風景を描き出す。

幸せをつかもうとするがつかみ切れない。

現在を生きるもどかしさが何気ない会話やしぐさの中に表現されている。

 

テレサテンの「別れの予感」がラジオから流れるシーンで、題名の「海よりまだ深く」が登場する。

同じ是枝作品の「歩いても歩いても」では、いしだあゆみの「ブルーライトヨコハマ」を樹木希林が風呂場で歌う歌詞から引き出されている。

是枝弘和の演出が絶妙だ。

 

そういえば、最近めっきり映画を観ることが無くなったなぁと思いながら、今週時間ができたので映画館で観ようを思いつき、イオンのTOHOシネマズに出かけた。

評価が高くて、いちばん客入りが悪そうな映画をと思い、「ジョーカー」のチケットを買った。

「R15」なので、なかなかハードな映像が現れた。

 

ストレスを感じると笑い出すという精神疾患を抱えた主人公(道化師)が社会から孤立し差別され、這い上がろうをするが虐げられる。

アメリカの繁栄の裏側に生み出される弱者の悲鳴が聞こえてくる。

観終わった後の爽快さを味わうには程遠い、重たい映画だった。

 

映画を観た翌日、ルーマニアを紹介するコンサート(バイオリンと笛)に出かけた。

以前英会話を習っていた先生(ルーマニア出身)が主催した会で、ルーマニアワインの試飲もあった。

 

ルーマニアから訪れているワインのバイヤーが故郷の写真を見せながら、ルーマニアという国を説明する。

綺麗な山間のブドウ園を眺めながら、こんなところで暮らしてみたいものだと思う。

ルーマニアは伝統的な農業国で、国民の40%以上が第一次産業で働いている。

日本ではあまり知られていないが、ワインの産地として有名だという。

 

「国があまり発展しないことを望む」

ワインの生産者がバイヤーに話した言葉を紹介していた。

 

私は映画「ジョーカー」で映し出されていた、落書きだらけの地下鉄の光景を思い出していた。

author:金ブン, category:日常の出来事, 09:28
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