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領土問題

JUGEMテーマ:ニュース

 

テレビで、国会本会議の様子が放送されている。

なかなか議論が面白いので一度観だすと、止められない。

主には勤労統計調査の問題が取り上げられているが、アメリカ対北朝鮮やロシアとの北方領土交渉なども時折質問に登場する。

 

北方領土返還交渉はこれから前へ進むのだろうか。

報道を聞いていても、ロシア側に返還する意思があるように思えない。

2島先行返還するといっても、すでにロシア人の住民がいるわけだし…。

 

高校生の時(50年前)、ひとりの生徒が学生集会で言った言葉が印象に残っている。

1970年代で、沖縄がまだアメリカから返還されていない時代だ。

 

左翼系の英語教師が「沖縄や北方領土は日本の領土であるから、一刻も早く返還されなければならない」と、世評に乗った発言をした時だった。

ひとりの生徒が手を上げて、質問した。

「国の領土は昔からの戦争によって、線引きされていると思うのですが。もし領土を取り返したいなら、戦争という手段でしか無理なんじゃないですか」

その発言で、場の空気は凍りついた。

世間の空気は沖縄返還の実現に向けて、盛り上がっていた時期だったから。

その発言は極端ではあるが、「本当に返還されるのか」と疑心暗鬼に感じている人にとっては的を射た意見に思えた。

 

沖縄は1975年佐藤内閣の時代に返還された。

それはアメリカの基地を残されたままの返還で、アメリカにとってもメリットがあった。

「思いやり予算」という防衛省予算で、在日米軍の駐留経費を日本が負担しているからだ。

でも、戦争で失った領地が返還されたことは世界でも珍しいようだ。

 

北方領土は歴史的に見ても、古来から日本の領地という。

太平洋戦争の終戦が迫った1945年の8月に、戦勝国が結んだヤルタ協定に基づいてソ連が対日参戦した結果、日本は千島列島と北方四島を失った。

 

大学生の時、北海道の牧場でアルバイトした後、知床を旅した。

羅臼町の港に立つと「国後島」がほんの近くに見えた。
本州の中ほどに住んでいると国境を意識することがないが、その時は目の前に他国の領土を見て、何故か不安な気持ちになったのを思い出す。

 

ソビエト連邦が崩壊しロシアの大統領が入れ替わるたびに、日本は北方領土問題を持ち出して、交渉していたが、一向に解決の糸口を見つけることが出来ない。

一時、「北方領土を返せ!」という懸垂幕を付けた右翼の街宣車が、大音響の軍艦マーチを鳴らして街頭を走っていたが、最近ほとんど見ることが無くなった。

 

15年前、京都営業所に赴任したばかりのころ、右翼とおぼしき人物から所長の私あてに電話が掛かってきた。

要件は本を買ってほしいということだった。

会社ではそういう類のものを買っていないと断ると、「そしたら、所長さん、あんたが買ってくれんか」という。

「どんな本なんですか?」と訊くと、「北方領土の本じゃ」と答える。

私は「いくらなんですか?」と、余計なことを訊いてしまう。

「5万円だけど、所長さんには3万円にしとく」と言った(と記憶している)。

とんでもない値段に、私は慌てて「要りません」と応えた。

すると、男は「あんた、北方領土を取り戻したいと思わないのか」と、強く調子で言う。

私は「いやいや、本は要りませんから」とくり返して、半ば強引に受話器を置いた。

相手が事務所に押し掛けて来ないか心配だったが、案ずることもなく、その後電話は掛ってこなかった。

 

国会ではもっぱら国内の問題が議論されている。

差し迫った外交問題もなく、幾分平和な印象だ。

深刻な領土紛争が起こって、国会がその対応に追われるような事態にならないことを祈るばかりだ。

author:金ブン, category:社会ネタ, 10:00
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