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冬の日帰り旅行

JUGEMテーマ:旅行

 

90年代に比べると、宿泊を伴う社内旅行は減っているそうだ。

上司と宴会をして、同じ部屋に泊まるのはやはり抵抗がある。

私が新入社員だった頃の70年代は盛んに行われていた。

1泊で行く旅行は結構楽しかった。

昨今、若者の趣向も変化し、団体旅行自体が人気薄になっているという。

 

日帰りバスツアーは健在だ。

高齢化で、むしろ近郊の日帰り旅に人気が集まっている。

さすがに、私はまだ老人会に入る歳ではない。

今年9月に自治会のバスツアーに誘われたが、お断りした。

 

私が入っている文化財ボランティアの会も毎年バスツアーを行っている。

先週、出石のほうへ日帰りツアーがあった。

運営する委員になっているため、私も参加した。

 

今の豊岡では雪が積もっているようだ。

日帰り旅行は雪を降らせる寒波が訪れる少し前だった。

当日の天候は寒かったが、快晴だった。

 

市役所前の集合場所に、44人のお年寄りが集まった。

65歳以下は私を含めて5人程度。

平均年齢は自治会の老人会と変わらない感じ。

 

バスは中国自動車道から舞鶴道に入り、豊岡市へ向かう。

目的地の出石の町は豊岡市にある。

豊岡といえば、寒暖差の激しい土地としてもその名前を聞く。

夏になれば、最高気温として天気予報で紹介されたりする。

反対に冬は豪雪地帯になる。

 

最初の訪問地、豊岡市立歴史博物館。

豊岡市内にはたくさんの遺跡があり、今から1250年も昔、この地に国府(現在の県庁)があったという。

但馬国府の所在地は謎だったが、最近の発掘調査からその実態が徐々に明らかになってきている。

博物館には出土した土器や木簡等が展示されている。

やはり、文化財ボランティアのメンバーは古代から近代まで歴史には興味が尽きないようで、解説者に熱心に質問していた。

 

 

出石といえば、蕎麦。

昼食は蕎麦が5皿付いた蕎麦定食。

 

 

あたりには40軒の蕎麦屋が軒を並べている。

どこも何枚か皿に小分けして蕎麦を提供している。

量が少ないので、追加の皿を別料金で出しているが、その料金がまちまちだった。

1皿120円のところもあれば、140円で出しているところも。

出石そばのルーツは出石藩主と信州上田藩主がお国替えになった時、長野の蕎麦職人が出石に移り住んだ時に始まる。

信州そばの技法が取り入れられているわけだ。

その後、出石焼の白地の小皿に盛られるようになったという。

 

やはり、寒い時期は温かい蕎麦の方が良かったが…。

 

出石の町は城を中心に栄えた城下町だ。

高台にある出石城跡を見学した後、顔見知りのメンバーたちと町中を散策した。

江戸後期の上級武士の家老屋敷や近畿最古の芝居小屋の永楽館など、歴史の足跡が残っている。

 

<家老屋敷>

<日本最古の時計台 辰鼓楼>
<近畿最古の芝居小屋 永楽館>

 

だが、老人は寒さに弱い。

昼を過ぎると、風が強くなり一層寒さを感じてくる。

どこの見学場所も寒いのだ。

結局、見学もそこそこに喫茶店で温かい珈琲を啜るのだ。

蕎麦を食べたことで、旅は終わった感がある。

 

最後に、近くの「コウノトリ文化館」に立ち寄った。

46年程前、野外の生息していたコウノトリが絶滅した。

最後の生息地がこの豊岡だった。

その後、再びコウノトリを野生復帰させようという事業が始まり、コウノトリの郷公園が出来た。

今ではたくさんのコウノトリが田んぼや湿地を飛来しているのが見られる。

 

<コウノトリの郷公園>

 

寒空の下で、飼育員がエサやりをしているのを観察する。

見学している我々人類も、いずれは絶滅してしまう時がやってくる。

核戦争か、疫病の蔓延か、惑星の衝突なのか。

それが1千年先か、1万年か先か、それとも100万年先か分からないが、必ずその時が来る。

もしかしたら、もっと近い将来かもしれない。

てな、おセンチなことを考えてしまうのだった。

 

帰りのバスではハーモニカの演奏でクリスマスソングを合唱したり、とんちクイズを楽しんだり…。

昭和な雰囲気の余興で盛り上がる中、段々と老人の世界へ入りこんでいく自分を感じるのである。

 

旅行の善し悪しはほとんどが天候に左右される。

その日は寒い一日とはいえ、全く雨に降られることが無かった。

「みなさんの日頃の精進の賜物ですね」というガイドの常套句を聞いて、バスは終着点に無事到着した。

(この日以後、寒波が訪れて、日本海方面は雪に包まれる)

 

author:金ブン, category:旅行, 10:00
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