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ミーハー趣味で

JUGEMテーマ:映画

 

先日英会話教室でも、映画「君の名は。」が話題になっていた。

異例のヒット作となっている。

私と同年代の生徒さんが夫婦で観に行った。

大ヒットしているというので、どんな映画なのか気になったという。

「君の名は。」の題名に、岸恵子と佐田啓二の映画を想像したそうな。

 

観た感想は、「面白さが解らなかったわ」。

「やっぱり、イマドキの映画やね」とも。

感覚の違いを感じたという。

 

どんな映画か、気に掛かる。

先週私も映画館に出かけた。

人の評価を聞くと、いつも<私ならどう感じるのだろうか>と自分に問う。

大ヒットしている要素は何なんだろうと。

 

本でも同じだ。

どこが優れていて、直木賞や芥川賞を受賞したのか。

どんな感動があって、本屋大賞に選ばれたのか。

良かったと本を推薦されると、友人たちはどこが感動して、私にその本を薦めるのか。

自分はその良さを受け入れられるだろうかと、本を読み始めたりする。

 

評判を聞いて、観たり読んだりするところは根っからのミーハー趣味なのだろう。

何事においても、このミーハー趣味が私の原動力になっている。

 

退職して2年目になる今年、映画鑑賞はめっきり少なくなった。

現職の頃は毎年100本以上、鑑賞していたのだが…。

今年はわずか14本。

 

働いている時は休日の昼間とか早朝に時間を取って観ていたが、退職してからはいつでも観られるという気持ちからか、進んで観ることが少なくなったように思う。

ツタヤに行っても、あまり観たいという気持ちが起こらない。

 

年初からアメリカの人気ドラマ「ブレイキング・バッド」にハマってしまった。

化学の教師がその知識を活かして、覚醒剤の密造に関わっていく物語。

毎回奇想天外なドラマが繰り広げられ、最後まで止められなかった。

 

観た本数は少ないながらも、その中から印象に残った映画を選ぶとすれば、「フレンチアルプスで起きたこと」というスウェーデンの映画。

バカンスで雪山にやってきた家族が、父親のある行動から崩壊の危機に陥る。
こんな出来事は日常でも遭遇するかもしれないと思うと怖い気もするが、人間の行動心理を映し出しているところは興味深く、楽しめた。

 

文化財ボランティアの会に入ったこともあり、伊丹市に関する資料を読む機会が多くなったので、本も40冊程度だった。

今年も西村賢太の本「やまいだれの歌」と「蠕動で渉れ、汚泥の川を」の2冊を読んだ。

のどが渇いた時の水を求めるように、西村賢太の小説は時折無性に読みたくなる。

短編作が多い西村賢太だが、どちらも長編で、如何なく賢太節が味わえた。

 

友人から薦められた「ガラパゴス」は読みごたえがあった。

企業の派遣切りの実態や自動車業界のリコール問題をあぶり出しながら、執拗に犯人を追いつめて行く警部補の姿に引き込まれていく。

来年も相場英雄の本を追いかけてみたい。

 

今年公開された映画「怒り」は豪華キャストの競演で話題になった。

映画館で観ることを友人に勧められたが、先に吉田修一の原作を読みたかった気持ちが強く、映画館に足を運ばなかった。

 

先週、その原作を読み終えた。

久しぶりに、読書で落涙した。

「悪人」や「横道世之介」など、吉田修一が作り出す雰囲気が私に合っていると感じる。

吉田修一は人間描写が丁寧で、繊細だ。

幸せを得るためにもだえ苦しむ人間の姿や心の奥底の闇をあぶり出す文章に、いつも圧倒される。

 

「君の名は。」を観たのはちょうど「怒り」を読み終える頃だった。

 

突然遠くで暮らす男女が入れ替わってしまうという奇想天外な物語。

現在と過去が交錯する不思議な感覚。

アニメーションで彩られた美しい情景描写。

退屈しない映画だった。

だが、観終わった後にジーンと心に残るものが無い。

 

小説「怒り」の重たい人間ドラマに、消されてしまったような…。

 

喜んだり苦しんだりしながら、今年もすべてが終わってしまった。

来年もミーハー趣味で、本や映画、そして人間に関わっていく。

author:金ブン, category:映画鑑賞, 17:15
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