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女子の力
JUGEMテーマ:ビジネス
 

昨年、わが社に4人の女性が入社した。

会社の雰囲気が和やかになった。

 

私が営業をしていた頃(約15年前)は、女性の含有率が極めて低かった。

経理事務に2名、デザイン部門に1名。

大阪本社は約30名の社員がいるので、10%程度だ。

それに、営業職の女性は全くいなかった。

世間が女性の社会進出を促しているのに比べると、随分遅れている。

同業他社でも女性を積極的に採用し、営業担当として勤務させているところも多く見られる。

 

昨年、欠員が出て、営業社員を募集すると、たくさんの応募があった。

 

主な仕事は、新規開拓を中心に、駅の広告媒体を売る営業だ。

広告業界はマス媒体といわれるテレビや新聞のような派手な仕事がある半面、駅の看板や車内吊りなどの広告スペースを売り歩く、地味な仕事もある。

黒いカバンをぶら下げてうつむき加減で歩き、時折駅の看板を見上げているのが、広告スペースを売り歩く営業マンだ。

カバンには看板の資料の他に、図書館で借りた本を入れたりしている。

 

応募の中に、女性の履歴書が何人か混ざっていた。

私の頭の中に、女性の採用は無かった。

広告看板の飛び込みセールスを続けるのは、女性には無理だろうと思っていた。

男性でも、アポなし営業は腰が引ける。

連日、門前払いを経験しなければならない。

そんな苦行のような仕事に、女性は向かないだろう。

 

ところが、私の考えとは違って、上司たちは女性採用に傾いていく。

営業相手は男性が多いので、女性のほうが話を聞いてくれるのではないか。

女性の営業マンは他の男性営業マンの刺激になるのではないか。

会社の暗い雰囲気が明るくなるのではないか。

そんなことを言い合う。

 

履歴書の中から、男性と女性を数名ずつ選んで、面接することになった。

一般常識と作文を午前中に終え、面接する。

管理の私が進行を務め、上司たちが質問をする。

男性より女性のほうが盛り上がる。

どの男性も雰囲気が暗かった。

女性のほうが、ハキハキと応えている。

 

結局、男女1名ずつ、採用候補に選んだ。

男性のほうはラクビー経験者の筋肉ムキムキマン、いかにも飛び込みセールスに向いていそうなタイプだった。

女性は前職が編集の仕事で、看板広告の営業が出来るとは思えなかった。

私は思わず、「看板広告の飛び込みセールスというのは、派手さのない、地味な仕事ですけど、続ける自信はありますか?」と、問う。

女性は「やったことは無いですけど、広告の仕事は好きなので、大丈夫です」と返す。

 

上司たちの気持ちは、すでに女性の採用に固まっていた。

本当に、その女性は新規開拓の営業が出来るのだろうか?

私は最後まで、筋肉ムキムキの男性を推していたが…。

 

そして、1ヵ月後、女性の営業社員が誕生した。

 

入社して、9ヵ月が経過した。

私の予想は外れた。

入社してすぐにスポーツメーカーの契約を、新規で取ってきた。

さらに1ヵ月後、新興の保険会社の看板広告も。

淡々と営業に出かけ、物静かに立ちふるまう。

派手さは無いが、確実に仕事をこなしていく。

「なかなか、気が強い子ですよ」と上長が評する。

 

私は女性に対して、古い考えの持ち主なのだ。

その考えが変わった。

女性は広告の営業には向いていないという、私の考えは間違っていた。

 

その後、再び営業担当を採用することになった。

採用の募集では、男女の別や募集年齢を掲載することは出来ない。

募集すると、また男性に混ざって女性が数名応募してきた。

履歴書を選び、面接をする。

その中に、理系の女性が入っていた。

沖縄出身で、私と同じ大学の理工学科卒。

大学院まで出ている。

大学院を卒業したのち、デザイン関係の大学に入り、そこで建築デザインを学んでいるのだ。

 

筆記試験では、一般常識が最も高得点(数学問題は満点)で、作文も一味違った内容だった。

話上手で、面接も和やかな雰囲気になった。

 

全員が採用に賛成した。

すぐに採用決定し、5日後に入社した。

2週間もすると、会社の雰囲気に慣れ、バリバリと得意先の応対をする。

主にグループ会社の販売促進を手伝う仕事なのだが、傍から見ると、10年以上働いているベテランの動きだった。

バリバリという音が聞こえてくるほど。

 

ある時、私の席まで来て、言う。

「会社にwifiとか、携帯用無線LANは置いてありますか?」

wifi1台契約しているが、Web担当の社員が常時使っていた。

そのことを伝えると、「そうですか、判りました。私の携帯からテザリングしてみます」

還暦を過ぎた人間にとって、IT用語は宇宙人の言葉に聞こえる。

顧客に提案するのに、会社に置いてあるタブレット端末を、ネットを介して使いたいという。

そして、「wifiを持たせてもらったら、もっと効率的に仕事が出来るんです。移動中の電車で仕事をすることも出来るし。会社に戻ってくる時間がもったいないですから…」という。

私は口をあんぐり開けて、見上げるしかなかった。

 

その後、媒体を手配する担当と編集デザインの担当に、女性を採用した。

媒体担当の女性は向学心の強い子で、仕事をしながら、慶応義塾の通信教育を受講している。

採用した女性は4人ともモチベーションが高く、仕事に対して前向きだ。

男の社員が霞んで見えてくる。

 

先週、ひとりの女性のニュースで持ちきりだった。

万能細胞の研究で、画期的な業績を上げたという。

若干30歳の理系女子(リケジョ)だ。

この活躍は、働く女性たちの刺激となるだろう。

 

わが社の新入社員4名も、活躍してもらいたいものだ。

男性社員を振り回す勢いで。

 

そこで、名案が浮かんだ。

女性社員のユニフォームを、割烹着にしよう。

author:金ブン, category:会社の話題, 19:28
comments(3), trackbacks(0), - -
Comment
割烹着姿で弊社に来られるのを楽しみにしています。ぜひ、金ブンさんのお力で!
おうじろう, 2014/02/14 4:46 PM
グループ会社に出向しておられる某氏が好んでおられた「裸エプロン」みたいに、「裸割烹着」姿で訪問するようにします。
金ブン, 2014/02/15 12:13 PM
あの変態ですね(笑)
人間の三大欲求のうち、1つだけ異常に高いです
おうじろう, 2014/02/20 11:24 AM









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