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臨時収入

JUGEMテーマ:日記・一般

 

年末、シルバー人材センターで仕事をしていた。

アンケートのデータをエクセルに入力する単純作業だった。

それでも、退職以来久しぶりの仕事だったので、働くことが新鮮に感じられた。

 

空いている時間にセンターへ出かけて、パソコンに向かう。

(退職後はほとんど空いている時間なのだが)

午前9時〜午後5時までの好きな時間に出勤し疲れたら帰るという、かなり気ままな勤務だった。

主に昼から3時間程度、パソコンでのデータ打ち込みをしていた。

1時間に30枚程度の打ち込みが限度で、全部終えるのに45時間掛かった。

 

これで終わりかと思っていたら、担当者から別の仕事を依頼された。

センターの中にパソコン班というチームがあって、それに参加してほしいというのだ。

会報誌の作成と印刷が主な仕事で、他にポスターやイベントのツール作成もあるという。

 

チームには3人のメンバーがいて、その一人が近々辞めることになっている。

その人の代わりにメンバーに加わってほしいというのだ。

パソコンを使う仕事なら、何とか務まりそうだ。

別に仕事をしている訳でもないので、断る理由もない。

 

センターの中にPC部屋というのがあり、パソコン3台と輪転機、ポスター用の印刷機などが置いてある。

そこが仕事場だ。

 

 

早速正月に出す新年号の印刷を手伝うことになった。

今回は印刷データがすでに出来上がっているので、印刷と製本、そして出来上がった印刷物を配布地区ごとに分ける作業になる。

 

簡単なことだと思っていたが、これが疲れる。

A4判20ページの会報なのだが、製本は手作業なのだ。

仕上がった印刷物の中央二か所とホッチキスで留め、二つ折りにしなければならない。

それを会員数の3000部作らなければならない。

メンバー3人で机に向かって、まる2日半掛かった。

 

以前広告代理店に勤めていた時、ポスターやチラシに間違いがあり、訂正シールを貼る作業を何度か経験した。

そんな時社員が集まってする作業は単純な仕事ではあったが、日頃の張り詰めた営業活動と違って、雑談を交わしながらの作業はそんなに苦痛なものではなかった。

 

この製本作業はかなりつらかった。

他のメンバーの二人はかなり寡黙な人たちで、黙々と単純作業をされていた。

新人の私など、雑談や冗談をいう余裕もなく、ただひたすら手を動かしていた。

時間が経つのが遅く感じられた。

 

聞くところに依ると、そのお二人は登山が趣味の山男なのだという。

どおりで、無駄口を叩かないはずだ。

今年からこのPC班のメンバーに加わり、この山男たちと働くことになった。

 

今週、年末に働いた仕事の配当金が振り込まれてきた。

合計で60時間以上働いていた。

時間給は800円なので、5万円以上になった。

年金以外に収入がないので、臨時収入が入ると少し豊かな気分になる。

 

日頃ボランティアで、ガイドをしたりパソコンを教えたりしているが、やはり、対価のある労働は良いものだ。

 

今日(2月3日)、私は65歳になった。

医療制度上、65歳から74歳までを前期高齢者という。

早速、介護保険被保険者証が送られてきた。

92歳の父親と同じ色の保険証を頂きと、改めて、老人の仲間入りをしたんだなぁという気持ちにさせられる。

 

 

介護保険被保険者になるということは介護保険料を支払わなければいけない。

保険料の金額はもうすぐ役所から送られてくる。

厚生年金に国民年金が増えるが、介護保険の負担が増える。

 

その代わりに、近所の散髪屋は65歳以上に200円引いてくれる。

author:金ブン, category:日常の出来事, 08:16
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平成30年 謹賀新年

JUGEMテーマ:日記・一般

 

あけまして、おめでとうございます。

今年も、よろしくお願いします。

 

 

昨年11月、西宮で行われた、西宮ストークスと栃木ブレックスの試合を観戦しました。

観戦席は1階中央の2段目、実に良い席でした。

目の前で、選手たちが試合前の練習をしています。

 

選手たちがシュートの練習をしている中、ひとりコートの隅で黙々と準備体操をしている選手がいます。

田臥勇太です。

コート上で横たわり、何度も何度もストレッチ体操をくり返しています。

田臥は試合前の準備に時間を掛けるのが有名です。

 

バスケットシューズの靴ひもを締めるのに、15分以上掛けるそうです。

靴のフィット感にこだわりがあるのでしょう。

 

田臥の年齢はすでに30歳代後半。

動きの激しいバスケットでは体力的に限界が近づいています。

でも、若い選手の中にあっても、その技術はまだまだ通用します。

今の栃木ブレックスでは無くてはならない戦力です。

 

ストレッチを終えても、まだ田臥はボールを持ってシュートの練習はしません。

ゴールネットの周りを、シュートをする姿勢を保ちながら身体をゆっくりと動かしています。

他の選手たちが何度もシュートの練習をくり返している横で、黙々と準備体操を続けているのです。

身体の衰えを補うため、独自の方法を貫いているのでしょう。

田臥が一流選手として長くいられるのは、日々地道な努力を積み重ねているからなのでしょう。

試合での華麗なプレーの姿より、試合前にくり返していた準備体操の姿が強く私の心に残りました。

 

私は今年65歳。

前期高齢者の仲間入りをします。

老化の影響から、身体のあちこちに不具合が生じています。

 

老化と向き合う時、黙々とストレッチをしている田臥の姿を思い浮かべるのです。

すると、勇気が湧いてきます。

 

まだまだ、老いる訳にはいかない。

気迫を胸に抱いて、この1年を乗り切りましょう。

author:金ブン, category:日常の出来事, 08:47
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ホームページの1年

JUGEMテーマ:趣味

 

選挙の喧騒は収まったが、野党の風雨は続いている。

 

台風の接近から期日前投票に行った知人は、会場に行列が出来ていたと言っていた。

かなり、国民の関心が高いと思いきや、投票率は53%程度。

戦後2番目の低さだった。

 

でも逆に考えれば、これも日本が平和だということなのだ。

半分近くが棄権しても、多くの人は良くも悪くもならないと安心している訳だ。

 

いよいよ、憲法改正の国民投票が現実のものになってきたし…。

一度国会議員の発議が行われ、国民に提案されたら良い。

9条を変えるような話になると、政治への関心が高まるだろう。

 

シリアスな話はそこまでにして、今週は手前味噌な話題。

 

文化財ボランティアの会(文ボラ)のホームページをリニューアルしてから、1年が経った。

誰にも指図されることなく、自由にコンテンツを作らせてもらっている。

これが結構楽しい。

 

このホームページの目的は活動の紹介、文化財の紹介、ガイドや紙芝居公演(どんぐり座)の紹介、3ヵ月ごとに発行する会報の掲載などがある。

日々更新するような内容はない。

文化財が増える訳でもなく、会が主催するイベントも年に4回程度歴史ウォーキングがあるだけ。

 

最も更新作業が多いのはガイドのスケジュール表だ。

様々な団体から申し込まれるガイドの依頼を、その都度スケジュール表に掲載しているからだ。

 

最近、「雑記帖」と「自由研究」というページを作った。

「雑記帖」は会員が手に入れた話題や情報を投稿できるようにした。

「自由研究」は会員が文化財について研究しているものを投稿してもらおうと作った。

会員の中には、歴史や文化財に関して研究をしている人がいるからだ。

だが、作ったものの、ほとんど投稿はない。

インターネットそのものを見ている人が少ないようだ。

 

現在、日本でのインターネットの利用率は70歳代で53%、80歳以上で23%程度だ。

会の平均年齢が70歳後半だから、ホームページを見ているのは30%に満たないのではないか。

だから、ホームページに対する反応は皆無なのだ。

 

今、自分自身が楽しみながら作っているコンテンツがある。

ひとつは「ものしりクイズ」

http://bunkazai.hustle.ne.jp/quiz/quizmokuji.html

市の文化財に関するクイズを14回まで作った。

80歳の会員の方が「クイズを楽しみにしていますよ」と言われるので、1年でここまで更新してきた。

やはり期待されると、やる気が出てくるものだ。

 

もうひとつは「文化財1分間動画」。

http://bunkazai.hustle.ne.jp/douga/douga.html

 

1分間レシピ」が流行っているというので、文化財の紹介を1分間動画で見せることにした。

動画が手軽に撮影出来るスマホが大活躍する。

撮影した動画を一旦youtubeにアップして、それからホームページに貼り付ける。

 

とにかく、パソコンは便利だ。

使えば使うほど、いろんな機能を発見することが出来る。

 

たとえば、文化財の場所を表示するのに、Googleの地図を貼りつけたり、BGMを流したり…。

こんな機能はどうするのか、と考えたとき、ブラウザで検索すると必ずどこかのサイトで作業方法が紹介されている。

 

ただ、一度出来たことをすぐに忘れてしまうのがツライところだ。

それも歳だから仕方が無い。

 

認知症予防だと思って、日々パソコンに向かっている。

 

author:金ブン, category:日常の出来事, 10:27
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ネット環境

JUGEMテーマ:日記・一般

 

「スマホが普及したのは、利用者に電話だと言いながら、パソコンを持たせたことだ」

というようなことを、ホリエモンが言っていた。

スマートフォンは電話というより、パソコンだ。

 

私より年上の人が次々と、携帯電話をスマホに持ちかえている。

私もスマホ愛好家だ。

1台持っていたが、嫁さんが新機種に乗り換えたので、嫁さんのお古を貰って現在それを使っている。

だから、2台持っている。

古い1台はほとんど写真や動画に使っている。

 

先日、自宅パソコンのインターネットに不具合が生じた。

無線ランルーターが使えなくなった。

調べてみると、ルーターの機械自体が故障していた。

 

早速電気店に出かけた。

そこで、ネットサービス競争に巻き込まれた。

 

店内で無線ランルーターを探していると、店員が近づいてくる。

いろいろ、わが家のネット環境を訊いてくる。

電気店の店員ではなく、eo光ネットの販売員だった。

eo光ネットは関電が販売しているインターネットサービスだ。

わが家は現在ベイコムと契約している。

 

販売員が言うには、最近売っている無線ルーターは光対応なので、ベイコムのネット環境ではどれを買っても通じにくいと。

販売員はやがてeo光ネットのほうが安くて無線も通じやすいと、eo光ネットを勧めるのだ。

結局、口車に乗せられて、ベイコムからeo光ネットに乗り換えることになった。

 

その2日後、嫁さんが掃除機が壊れたというので再び電気店を訪れた。

店内で掃除機コーナーを探していると、ひとりの店員が近づいてくる。

真っ赤なベストにはYモバイルと書いてある。

またまた、わが家のネット環境を訊いてくる。

2日前eo光ネットに乗り換えたばかりだと言っても、工事日はいつかとか契約は終わったのかと、執拗に訊いてくる。

 

その店員はソフトバンク光の販売員だった。

スマホはどこの会社ですかというのでソフトバンクだと応えると、それならソフトバンク光にすればスマホ料金とともにかなり安くなりますよと、ガンガン攻めてくる。

 

インターネット通信事業者は過当競争の真っ最中なのだ。

営業経験がある人間は容易にセールスの手口に引っかからないというが、営業経験のある私はすぐ口車に乗ってしまう。

「この人も営業成績があるのだろうなぁ」と慮り、気持ちが甘くなる。

というより、安くなるという言葉に魅かれてしまうのだ。

 

再び、ソフトバンク光の説明を受けることになってしまった。

3人の販売員から2時間にわたる説明を聞き、結局、ソフトバンクに乗り換えることになった。

 

ネットとスカパーとスマホの契約で、現在のベイコムとスマホの料金の合計額より安くなった。

説明される料金システムや契約期間などが複雑すぎて、本当に得したのかどうか、半信半疑だった。

 

おまけに、私のスマホはソフトバンクからYモバイルに変更することになった。

これも、安くなるという言葉に乗せられた。

 

 

上の写真で、左が新しいYモバイルのスマホ、右は古いソフトバンクのスマホ。

同じ機種だから、全く同じだ。

通信会社がYモバイルに入れ替わっただけで、何も変わらない。

それに、Yモバイルはソフトバンクの子会社なのだ。

親会社が積極的に子会社の安いスマホを薦めるとは…。

 

スマホはどんどん安いのが登場している。

そのため、ソフトバンクは他社へ乗り変えられるより、子会社のYモバイルへの移行を薦めているようだ。

 

私は安さに釣られてスマホを変更したのだが、結局、新しくなった機種の代金がまた2年間の月割で支払うことになった。

果たして、得したのかどうか…。

author:金ブン, category:日常の出来事, 10:46
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伊丹のミステリースポット

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子供の頃「世にも不思議な物語」というテレビ番組があった。

幼い私にとって、かなり気持ちの悪い内容だった。

両親が毎週観ていた。

<怖がり>の私は夜トイレに行けないので、観ないようにしていた。

しかし、テレビ画面を見ないように手で視界を隠していたものの、怖いもの見たさもあって、時々映像が指の間から見えてくるのだった。

 

大人になった今でも<怖がり>の体質は変わらないが、怖いもの見たさの好奇心も変わらない。

 

先月、交通事故のニュースが流れていた。

埼玉県秩父市の県道で、夜の10時前、軽乗用車が崖下に転落した。

運転手が胸を強く打って死亡し、同乗していた友人3人は重軽傷を負った。

助手席に乗っていた友人は「走行中に何かにぶつかり、エアバッグが開いて前が見えなくなった」と話している。

近くに大きな石が落ちていたことなどから、警察は何らかの理由で石が車の前部に当たってエアバッグが開いたとみて、事故との関連を調べている。

4人は中学時代の同級生で「心霊スポットを見に行く途中だった」と話しているという。

 

ネットには「絶対行ってはいけない心霊スポット」と検索するとたくさんヒットする。

全国心霊マップなるものもあった。

 

http://ghostmap.net/

 

兵庫県を検索すると、心当たりのところがアップされていた。

以前嫁さんと行った<多々良木ダム湖>にあるトンネルだ。

 

兵庫県の朝来町にドライブに出かけた時のことだ。

トンネルの中に入ると、運転していた嫁さんが急に「わぁー。なんか、ヤバイ」と呟いた。

強烈な霊気を感じたらしい。

嫁さんは霊感が強いのだ。

怖がりで霊感から程遠い私は全く感じなかったが。

 

伊丹の文化財にも、気になるスポットが何カ所かある。

 

伊丹にゆうれい坂と呼ばれている場所がある。

伊丹の<哲学の道>といわれる伊丹緑道から少し脇道を入ったところだ。

左右に木々が生い茂り、昼間でも暗い。

そこに、小じんまりした墓石が立っている。

「自然居士之墓」(じねんこじのはか)と書かれている。

 

 

自然居士が誰かは明らかではない。

摂津国の名所を絵画と文章で紹介した『摂津名所図会』では、織田信長が有岡城を攻めて落城する時に殺された荒木久左衛門の子(十四歳)を村人が憐れんで建立したとの記述があり、それではないかといわれている。

かつて、村人がこの墓石を畑の中に移したところ、夜ごと夢枕に立って、元のところに帰りたいというので、この場所に戻したという言い伝えがあるとか。

 

次に紹介するのは古墳だ。

尼崎塚口あたりには南北に古墳が点在していた。

その北端にあるのが伊丹の御願塚古墳だ。

宅地開発で多くの古墳が消失したが、この古墳は奇跡的にほぼ造営当時の原型を維持している。

明治8年(1875)に被葬者を埋葬した主体部を発掘調査したが、不思議な事に調査のたびに係わった研究員や調査員が原因不明の重病を患った。

そのため、調査が中止されたといわれている。

その時、地中より石室の一部と思われる石組が現れたが、それ以上の発掘は行われていない。

御願塚村では孝徳天皇の墓と信じられているが、現在では地域の豪族の墓が有力とされている。

 

 

次は以前このブログでも紹介した<師直塚>の石碑だ。

 

その石碑は高師直(こうのもろなお)の首塚だ。
高師直は南北朝時代の武将で、足利尊氏が室町幕府を開くと執事として絶大な権力を振るった。
古典「太平記」には悪逆非道な人物として記されている。

師直は足利尊氏の弟直義と対立し、最後は直義一派の武将たちによって一族もろとも滅ぼされてしまう。
高師直一族が直義方の上杉能憲の家臣、三浦八郎左衛門らによって斬首された場所がこの近くを流れる武庫川付近であったという。
昔、その墳墓は田んぼの中にあったが、農民が耕作の邪魔になると取り壊してしまった。
大正時代になって、墓を取り壊したことからの災難を恐れた人たちが、供養碑が建てた。
 
昭和に入り、石碑が立っている土地を買った会社はその碑が邪魔になり、別の場所に移そうとした。

その時、悪霊が目を覚ますので止めたほうが良いと、忠告した人もいたそうだ。

しかし、それを無視して、昭和38年に社長はこの碑を別の場所に移してしまった。
すると、従業員の事故、自動車事故など災難が次々と降りかかり、挙句の果てに社長の奥さんまでもが病気で寝込んでしまった。

さらに災難は続き、会社の経営も悪化しはじめ、ついには社長も師直塚のタタリだと石碑を元の位置に戻したという。

後年、国道171号線の拡幅工事で、石碑を移設しなければならない事態になった。
この時は昆陽寺の住職を招いて法要を行い、現在の位置に移設した。

 

 

その他、昔刑場があった<杜若寺>や、大名行列の前を横切って無礼打ちされた子供を弔うために造られたと伝えられる<首切り地蔵>など、ミステリーっぽい雰囲気を漂わせている場所が数カ所ある。

 

私はボランティアの用事でそれらのスポットによく立ち寄る。

しかし、幸いというか、私は霊感が鈍いので全く霊気を感じない。

author:金ブン, category:日常の出来事, 14:59
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日本語講座

JUGEMテーマ:日記・一般

 

最近、毎週土曜日早朝に放送するNHKの「ニュースで英会話」を見ている。

この番組は、最近のニュース番組から英会話の表現を学ぶというものだ。

 

先週は面白い話題を取り上げていた。

題目は「AT活用で翻訳アプリが進化」というもの。

英会話の番組で翻訳アプリのニュースを紹介するというのは、滑稽な気もするが。

 

これまで様々な翻訳アプリが登場しているが、日本語翻訳に関してはまだまだ問題点が多いようだ。

 

 

番組で紹介されているこの写真は、間違った翻訳で有名な例だ。

 

応援席からカブスファン達が福留選手を声援しているのだが、「偶然だぞ」をいう変てこなプラカードを持っている。

これは「It's gonna happen」(「何かが起こるぞ」)という応援の常套句を誤って翻訳したもの。

この当時の<Google翻訳>では「偶然だぞ」という日本語に訳されていたそうな。

 

翻訳のシステムは日々進歩しているようだが、まだまだ日本語に関しては誤訳が多いそうだ。

 

番組では長年翻訳アプリを研究しているゲストが登場し、現在の翻訳アプリがどれだけ進んでいるかを説明する。

2020年の東京オリンピックには多くの外人が来日するので、政府が積極的にアプリの開発に力を入れているという。

「国立研究開発法人 情報通信研究機構」という団体が開発しているアプリ「VOICE  TRA」は現在無料で提供されている。

 

無料だというので、早速ダウンロードした。

 

 

マイクのマークを押して日本語を話すと、一旦日本語で聞き取って日本語に表示した上で英語に翻訳され、女性の声で英語が聞こえてくる。

手始めに「おはよう」というと、「Good morning」となり、最後に<翻訳の意味はこれです>と表示される。
 

大阪弁ならどうなのかと思い、「おおきに」というと、きちんと「Thank you

と話して、「ありがとう」とその意味を表示してくれる。

 

 

再度、「もうかりまっか」と言ってみた。

アプリは賢い。

ちゃんと、「How’s your business going?」(景気はどうだい)と話してくれる。

 

 

ちょっとふざけて、「アホちゃうか?」と言うと、「Don’t fool.」(からかわないでください)と勘違いした翻訳になっていた。

 

 

もうひとつふざけて、「おしり、かいいの」と言うと、なぜか「お会議の」と理解して「In the meeting.」と翻訳し、「会議中です」との解釈をしていた。

 

 

アホなことをやっている場合ではない。

 

提供している「情報通信研究機構」もまだ完全なアプリでは無いことを認識している。

だから、画面には<誤り報告>というバナーがあり、利用者が使ってみて不完全な翻訳があれば報告できるようになっている。

改良を重ねて、オリンピックまでには現場で役立つようなアプリに改良していくのだろう。

 

現在英語の他に、中国語、韓国語、タイ語など20の言語に対応している。

やはり、翻訳では日本語が一番難しいのだろう。

 

2ヵ月程前のこと。

高校時代の友人H君に誘われて、「日本語教室」へ見学に出かけた。

別に私が日本語を習いに行ったわけではない。

観光客や日本で就労する外国人が増え、自治体が率先して外国人のために日本語を教える教室を開設している。

そこで、一般からボランティア講師を募集しているのだ。

 

見学に行ったのは尼崎市の公民館だった。

教室は火曜日の夜7時から8時半まで開かれていて、仕事を終えた外国人たちが集まってくる。

ベトナム人、中国人、カナダ人、タイ人など、国は様々だ。

就労ビザで働いている若者たちのようだ。

 

講師は、一人か二人の生徒を担当する。

講師になるのに、資格などは要らない。

見学に参加すると、すぐに講師として登録される。

何度か見学し、慣れてくるとテキストブックに従って教えることになる。

 

私はベトナム人女性を教えているテーブルの横に座って、見学させてもらった。

生徒の女性はある程度日本語が話せるようだ。

講師は旅行のパンフレットを題材にして、雑談をしながら教えている。

 

次に、カナダ人男性と中東系男性を教えているテーブルの横に座って見学する。

カナダ人は奈良で働いていたが、勤務先が変わって尼崎にやってきたという。

英語圏のカナダ人なので英会話の勉強にもなるのではと考えていたが、それは違う。

ここでは日本語を教えるのであって、原則講師は相手国の言語を使ってはいけない。

楽しそうに勉強しているように見えるが、やはり日本語の難しさに苦労しているようだ。

 

例えば、英語では限られている助数詞が、「1枚」「1個」「1匹」「1本」「1頭」「1貫」「1灯」「1膳」など、限りなくある。

料理店で勤める外人はかなり苦労するようだ。

皿は「ひと皿」、ご飯は「1膳」、豆腐は「1丁」だし…。

魚は「1尾」だが、ヒラメなら「1枚」になり、マグロやカツオは「1本」で、さけは「1尺」、さよりは「1条」…。

日本人でもそこまで使わないが。

 

生徒さんたちはみんな日本で暮らしているだけに、必要に迫られているわけだ。

だから、真剣な眼差しで日本語に取り組んでいる。

 

翻訳アプリがもっと実用的になれば、外国語を学ぶ必要はないのだが、日常会話で使えるようになるにはまだまだ時間が掛るだろう。

 

退職して、若い人と話す機会がほとんど無くなった。

異文化の人たちと会話を楽しみたいと英会話を勉強しているが、話せるまでには道のりは遠い。

 

そこで、私も日本語講師に挑戦してみようと考えている。

author:金ブン, category:日常の出来事, 12:13
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ギターを弾いてみる

JUGEMテーマ:趣味

 

世間は今日から大型連休だ。

だが、私は膝のリハビリ中で、外出を極力避けている。

だからこの連休は1畳ほどの我が仕事場で、パソコンに向かったり、本を読んだり、映画を観たりして過ごすことになりそうだ。

 

そこで、…。

先日、久しぶりにギターを手に持った。

昔練習した曲を弾いてみた。

フォークギターの定番といえば、サイモン&ガーファンクルだ。

以前「四月になれば」や「スカボロフェア」は何とか弾くことが出来た。

(どちらも映画「卒業」の挿入曲だ)

しかし、今はほとんど弾くことができない。

無理もない。

もう10年以上、ギターに触っていないのだから。

 

そこで、連休を利用して、ギターの練習を始めることにした。

(毎日が日曜日なので、連休にこだわる必要などないのだが)

 

ギターの弦を張り替えて、まずチューニングから始まる。

これがなかなか厄介だ。

まず5弦目をA(ラ)の音を合わせる。

その音を出す楽器が必要だ。

笛やハーモニカがあれば、それで調音する。

それが面倒なので、私は以前(たぶん30年以上前)<GUITER TUNER(ギターチューナー)>を買った。

 

 

6本弦の音に合わるスイッチが付いている。

たとえば5弦目のAにスイッチを合わせて、ギターの5弦目を奏でる。

すると、メーターの針が動く。

低いと針はマイナスのところを指し、高いとプラスのところを指す。

針が中心点に来ると、Aの音に合ったということだ。

弦を何度も弾きながら、針の位置を中心点に合わしていく作業をくり返す。

 

ところが、世の中は進歩している。

スマホがあれば、作業はもっとスムーズだ。

スマホのアップルストアで、<ギターチューニング>と検索すれば、すぐに無料アプリが出てきた。

<Guiter Tuna>という無料アプリを使うと、実に簡単な作業でチューニングが出来る。

 

 

5弦目のAの画面を押す(タップ)すると、Aの音がなるので、同時にギターの5弦目を弾く。

すると、中央線の針が動いて、音が低いと<低すぎる!>の表示が現れ、音が高すぎると<高すぎる!>の表示が現れる。

そして、音が合うと、ピロリンという電子音が鳴る。

説明してもその便利さが分かりにくいが、実際に使ってみると「エクセレント!」だ。

 

チューニングが終わると、いざ演奏しようとする。

今度はパソコンに便利なサイトがあった。

 

 

この<楽器.me>というサイトには36000曲以上の楽曲が登録されているという。

 

例えば、中島みゆきの「糸」を検索すると、ギターコードの付いた歌詞が表示される。
原曲だと、B♭で始まる。

これだとギターで弾くには難しい。

そのため、いろんな機能が付いている。

<カポを使う>バナーを押すと、3フレットCAPOをしてGで始まるようにギターコートが自動的に修正されている。

また、ギターコードが分からない人は<ギタータブ譜>のバナーを押すと良い。

弦を押さえる位置を示してくれる。

 

また、曲が分からない人は<動画を見る>のバナーからYOUTUBEの動画が見られる。

それに、ピアノで弾く人は<ピアノコード表示>を見れば良い。

 

まだまだ、便利な機能がある。

<キーを変える>のところには+−の数字を押すと、音程が変わってギターコードも変化する。

それに、弾き語りをしようとするなら、<スクロール>のバナーを押すと、歌詞カードがゆっくりと上に上がっていく。

 

驚くほど便利なサイトなのだ。

ギターやピアノを弾く人は必見。

 

http://gakufu.gakki.me/

 

今は初心者のギター演奏を練習をしている。

youtubeには練習するための動画がアップされている。

実に丁寧に教えてくれる。

 

繰り返して練習しているが、指先が痛い。

マスターするには時間が掛かりそうだ。

 

スマホやパソコンを使えば、驚くほど便利だ。

勉強、翻訳、辞書、料理、スケジュール管理、録音、動画、カメラなどなど。

利用の仕方で益々生活が効率的になる。

定年後の生活には、欠かすことができない。

author:金ブン, category:日常の出来事, 10:55
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オオサカのオバちゃん風

JUGEMテーマ:日記・一般

 

最近お付き合いしているSさんは神戸生まれなのだが、その振る舞いは典型的な<オオサカのオバちゃん>だ。

先週一緒に行った講演会で横の座席に座ったとたん、「飴、食べ」と言って3粒の飴を私の前に置いた。

いつも隣に座ると、カバンから飴やビスケットを出してくる。

 

以前史跡めぐりの後、8人でラーメン屋に入った。

ラーメンを注文してからすぐに、テーブルに「丹波の黒豆、湯がいてん。食べて」と言って、山盛りの黒豆をリュックから出して、テーブルの真ん中にどんと置く。

店のメニューには黒豆の枝豆が掲げてあったので、メンバーのひとりが「店員さんに怒られるんと違うか」と不安そうに言う。

「あかんやろか。かまへんのとちがう」とつぶやくが、ちょうど通りかかった店員に「なぁオネエチャン、かまへんやんな」と、声を掛けたりする。

店員も返事に困り、苦笑いだ。

 

スーパーのフードコートに、会員仲間8人とやってきた。

8人座れる席が空いていない。

ウロウロ探していると、Sさんは目ざとく、空いているテーブルを見つけた。

ちょうど隣同士の4人席だったので、8人が座れる。

だが、誰かが席を確保しているようで、カバンがひとつ置いてあった。

Sさんは「みんな、こっちおいで。座ろう」と、4人席をひっ付けて8人席にしようテーブルを動かしながらメンバーに声を掛ける。

「ここ、誰かが席取ってはるみたいよ」と会員のひとりが戸惑っているところに、カバンを置いていた女性が料理を持って戻ってきた。

すると、Sさんはその女性に、「オネエチャン、ごめんやけど、向こうの席と替ってくれへん」と、カウンターのひとり席を指さした。

女性は「はぁ」と不満そうな表情を見せながらも、渋々料理とカバンを持って、ひとり席に移動していった。

 

ガイドコースの下見を終えた後昼ごはんを食べようと、同じ班のリーダーさんとSさんと私の3人でうどん屋に入った。

3人とも、親子丼にうどんの付いたお昼のサービス定食を注文した。

すると、Sさんは「そうや、この店の値引き券を持っていたわ」と、カバンから小さなチラシの切れはしを出す。

グループで使える50円のクーポン券だった。

「この前、道端で配っていたんやわ。オネエチャン、これ使えるね」と、愛想の悪い店員に言う。

「この券はお昼のサービス定食には使えません」と、素っ気なく応える。

「そしたら、サービス定食を止めて、他のにしよう」と、再びメニューを広げた。

結局、3人とも50円値引きになる木の葉丼定食に変えた。

愛想の悪い店員の表情がさらに不機嫌な表情になっていた。

私は店員の態度に腹が立っていたが、Sさんは全く気にしていない。
実家がお寺のS
さんは寛容であり、誰にも優しい。

「オネエチャン、ごめんね」と、笑顔で応えている。

Sさんは「50円でも安なったから、良かったやん」というのだが、私は少し気になった

なぜなら、サービス定食は800円で、木の葉丼定食は870円だった。

50円のクーポン券を使っても、サービス定食のほうが20円安かったのだ。

そんな細かいことはお構いなしで、Sさんは50円安くなったという現実に満足そうだった。

 

先日会議が終わって、会員数人でカラオケへ行くことになった。

駅前にあるジャンカラへ行くため、みんなでバス停まで歩いていると、突然Sさんが「もうすぐ、バスが来る時間やで」と行って、急ぎ足になる。

バス停近くまで来ると、駅前行きのバスが今にも出発しそうになっていた。

Sさんは「わぁ、バスが出そうやで。私バス止めとくから、早う来て」と、急に走り出し、「運転手さん、ちょっと待って!」と大声で叫んでいた。

後から付いていた会員のひとりが、「バス止めたらあかん。危ないから、次のバスにしよう」と、Sさんの背中に向かって叫んでいた。

そして、「いつも、バスを止めるんやから」と、その会員さんは呆れていた。

Sさんには、こんなエピソードがたくさんあるようだ。

 

今週会の運営を決める幹事会に、Sさんと私は一緒に出席していた。

10数人が車座になって会議をしていたのだが、Sさんは会議が始まった直後から熟睡状態だった。

それなのに眼を覚ますと、すぐに会話に加わってくる。

そんなSさんのことを誰も気にすることは無い。

大阪のオバちゃんは悪びれることもなく、天真爛漫なのだ。

 

とにかく明るいSさんなのだが、悲しい過去を持っている。

30歳代の時、夫を病気で亡くされた。

その時息子さんが生まれたばかりで、以来幼稚園で働きながら女手一つで息子さんを育てられた。

寡婦となってから80歳に至るまで、ずっと独身を通された。

だが、その一人息子さんも7年前病気のため急逝された。

今は駅前のマンションでひとり暮らしをされている。

 

私が息子を亡くしたことを知ってから、話しかけてくれるようになった。

時々食事やカラオケに誘っていただく。

カラオケではマイク片手にど演歌を歌いまくり、とにかく明るく振る舞われている。

だが、賑やかさの反面に、時折ひとり身の寂しさが仄見える。

 

<オオサカのオバちゃん>は見ていて楽しい。

だから、今は子分のようにカラオケについていく。

author:金ブン, category:日常の出来事, 11:12
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家庭菜園終了

JUGEMテーマ:趣味

 

雑草を抜いて整地をし終えた時、目の前にひょっこりとカエルが現れた。

まだ寒さが続いているのに、春が近いと勘違いしたのか。

 

土をさわりたい。

単純な動機から、市の家庭菜園を始めた。

5年が経過して、2月末で契約期間が終了した。

道具を片付け、整地して、農業体験は終わった。

 

 

いろんな野菜作りに挑戦してみた。

失敗も多かった。

ラッカセイ、キャベツ、白菜、ソラマメ、トウモロコシなどはうまく収穫できなかった。

 

害虫に喰われない野菜を作るのは至難の業だ。

キャベツや白菜などの葉物野菜は特に難しい。

虫に喰われないようにするためには、かなりの手間を掛けないといけない。

ネットを張ったり、農薬を使ったり、小まめに雑草を取り除いたり…。

農作業は毎日のように野菜を観察する熱意と根気が必要だ。

 

スーパーで売られているキャベツには全く虫喰いの穴がない。

それは農薬や殺虫剤が大量に使われているからだ。

毎日、そんな野菜を口にしているかと思うと、空恐ろしくなる。

私は害虫対策に木酢液などを使用していたが、収穫した葉物野菜はほとんど虫喰い状態だった。

虫が喰う野菜はむしろ安全だ。

 

葉物野菜に比べると、土の中に出来る野菜は比較的作りやすい。

ジャガイモ、サツマイモ、玉ねぎ、大根などは上手く収穫出来た。

だから、処理に困るほど、毎年たくさん作っていた。

(私は玉ねぎが嫌いなので、ほとんど近所の人や友達にあげていたが)

 

敵は地中だけではない。

空からも強盗がやってくる。

野鳥だ。

私が借りていた菜園は特にカラスの襲撃が多かった。

トマトやトウモロコシなどはネットを張らないと、ほとんど突かれていて食べ物にならなかった。

 

いのちを育てるということは生存競争にさらされるということだ。

天候以外にいろんな敵を相手にするのだから、農業は実に根気のいる仕事だ。

 

野菜作りの過程で、間引きという作業がある。

たとえば大根の場合、1か所に5,6個の種を蒔く。

1週間ほどで、それらが小さな芽を出す。

本葉が2,3枚になったら、元気そうな3株残して間引きする。

本葉が5,6枚になったら、再び元気そうな1株だけ残して間引きする。

弱い者は捨てられていき、元気なものだけが生き残っていく。

それは冷徹な自然の掟だ。

野菜作りは自然との対話であり、自然の摂理を体感することができる。

 

土いじりからいろんなことを教わった。

何事も挑戦すると、そこに必ず見えてくるものがある。

家庭菜園は卒業したが、また、今まで経験したことがないものに挑戦したいものだ。

 

author:金ブン, category:日常の出来事, 17:59
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舞台で演技すること

JUGEMテーマ:日記・一般

 

舞台俳優は大変だ。

ましてや、還暦過ぎで初舞台を踏むなんてことは至難の業だ。

 

今週、文化財ボランティアの会の新年会があった。

手品やビンゴゲームなど定番の催し物以外に、寸劇があった。

それに出演した。

 

昨年10月ごろ、突然、台本を渡された。

原作を作った人と、ある食事会で話す機会があった。

アルコールの勢いで饒舌になっていた私を、出演者に見染めたようだ。

みんなが嫌がるのを、こいつなら断らないだろうと思ったのだろう。

 

劇はこんなナレーションから始まる。

 

戦後70年、あの大戦は一体なんだったのか。

誰一人幸せをつかんだ者がいないじゃないか。

このおぞましい戦争の傷跡を背負い、青春の大半を異国の地シベリアで過ごした一兵卒と、新婚のまま十数年を引き裂かれた一人の女性の物語です。

 

簡単に内容を説明すると、こんな感じだ。

 

新婚3日目の兵士が村の人に見送られて、出征していく。

残された新妻に、村長が面倒を看るふりをして言い寄る。

新妻はそれを拒否して、戦場の夫を待ち続ける。

終戦になり13年の歳月が流れたが、夫は帰ってこない。

そんなある日、村長が大根を持って新妻の家にやってきて、関係を迫ろうとする。

そこへ突然、出征兵士が帰還してくる。

村長はすごすごと退散する。

引き裂かれた夫婦に、再び春が訪れました。チャンチャン。

 

寸劇だけに、物語は簡単だ。

台本を読んだとき、私は引いてしまった。

私の役どころは出征兵士だ。

人前で演じる自分を想像し、寒気がした。

人生で芝居をした経験は一度だけある。

幼稚園で松ぼっくりの役をやらされた時だ。

 

すでに台本も渡され、辞退できる雰囲気ではない。

 

こういう時、私はいつも思ってしまう。

「舞台で演技をしてみるのも、面白いのではないか」

変な好奇心が湧き上がってきたりする。

悪役の村長ではなく、セリフの少ない出征兵士の役どころだし…。

 

結局、積極的に参加することとなった。

オープニングの音楽に「異国の丘」を入れることになり、父親のCDやカセットデッキを持参し、兵士の姿をするための兵隊帽とタスキを用意した。

(どちらも妻が作ってくれた)

 

 

台本の読み合わせと立ち稽古で、3回の練習をした。

私のセリフは簡単だ。

 

出征する時に、<村長様や皆様のお見送りを受けて、わたくし○○は戦地い赴き、お国のために戦って参ります。>

<○子、元気で居ておくれ、もし子供が生まれたら、私だと思って育ててくれ。>

<それでは行ってくるよ。必ず手紙を出すからな>

帰還した時に、<○○、ただ今帰ってまいりました。>と<いやいや、今夜はふたりだけで静かに過ごそう。○子もっとこっちに来てくれ>

 

60歳を過ぎると、極端に記憶力が低下している。

たったこれだけのセリフがなかなか覚えられない。

言葉だけは覚えることが出来る。

だが、演技や状況の中で、このセリフを言うのがなかなか難しい。

稽古中、すんなり出てこないのだ。

簡単に考えていたが、いざ演じる段になるとセリフが出ずに演技が止まってしまう。

 

私は「この芝居は結局コメディですよね」と原作の人に確認し、笑える芝居に台本を書き変えてもらった。

そうでもしないと、とても演技できそうになかった。

笑われて、ヤジが飛んだほうが救われるような気がした。

 

原作を書いた人が村長役を演じるのだが、通し稽古では1回もすんなりといかなかった。

こんな状態なのに、緊張する本番で上手く行くのだろうか。

観客の前で突然、頭が真っ白になることもあるという。

それに、私は人一倍緊張するタイプだ。

 

こんな気分を、いつも舞台俳優たちは経験しているのだろう。

舞台で演じる快感は忘れられないと、俳優たちは言うのだが。

何を好きこのんで、こんな不安な気分を味わっているのだろう。

 

そういえば、4年前宮沢りえが入院した天海祐希の代役を、わずか2日間の稽古期間で見事演じたということを思い出した。

2時間以上の舞台で、しかもセリフ回しが多い役どころだったというじゃないか。

(寸劇と比較して、どうする。りえちゃんに失礼だ)

 

新年会の会場は公民館のホールだ。

観客は少ないのに、やたらと広い。

舞台を見ると、緊張感が増した。


         会場風景
 

会長や来賓の挨拶があり、乾杯して宴会が始まる。

和食の弁当にビール、酒が出される。

寸劇は一番目の出し物だ。

 

芝居はひどい結果だった。

途中、(予想した通り)村長さんがセリフを忘れてしまい、ナレーターが笑ってしまって言葉が出ず、芝居が止まってしまう始末。

救いは演じる側も観る側も、宴会で酔ってしまっているということだ。

案の定、笑われ、ヤジられ、中途半端に終わってしまった。

 

出征兵士とその妻だけは何とか台本通りセリフを言えた(ように思う)。

舞台から降りるとき、終わったことの喜びだけが込み上げてきた。

宴会の席に戻った時、同じテーブルの人たちが私に拍手していた。

それは「よくもまぁ、あんな恥ずかしい劇に参加したね」という拍手だったに違いない。

 

寸劇の後、歌、手品、狂言、川柳披露、ビンゴゲームなどが舞台で行われ、「今日の日はさようなら」で締めくくられた。

 

新年会は平日の昼に行われた。

社会が忙しく動いている時間帯だ。

新年会が始まる前、来賓のひとりが転倒して救急車に運ばれたり、参加するはずの人がインフルエンザで入院した知らせが入ったり。

人生の終末観が漂っていた。

 

終わってから、会のメンバー数人(半分は後期高齢者)と駅前のカラオケに行った。

最後に、みんなで「人生いろいろ」を大声で唄った。

 

夕闇が広がった帰り道、幸せとは何かを自分に問うのだった。

author:金ブン, category:日常の出来事, 17:27
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