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飲酒

JUGEMテーマ:日記・一般

 

長年酒飲みを続けてきた作家の町田康は<理屈ではなく感覚で、酒を止める時が来たことを確かに知った>という。

そして、<酒の強烈な刺激から離れ、徐々に暮らしの細部に目が行くようになり、今までそこにあったはずの美を発見する>そうな。

 

先日、人気アイドルグループに在籍していたYさんが飲酒運転で逮捕された。

3年前飲酒が原因で不祥事を起こして芸能界から遠ざかっていた。

その時酒断ちを公言していたのに、やはり酒の病(アルコール依存症)から抜け出せなかったようだ。

 

大酒のみの人からすると、私のアルコール摂取量はなめる程度である。

もともと、酒に強くない。

飲むとすぐ顔が赤くなるし、一定量が過ぎると気分が悪くなる。

それでもアルコールを身体に入れると、心身ともに癒され、酔うと心地よい。

 

平穏な暮らしの中にも、苦痛の種はそこかしこにあるものだ。

その心の苦みを少しだけ和らげてくれる。

少量でも晩酌を楽しみにしている。

 

昔は「酒は百薬の長」と言った。

私の酒量は350ml1本か、日本酒ワンカップ程度だ。

それぐらいの量なら、「百薬の長」と思っていたが…。

 

最近の研究によると、アルコール飲料は呑むほどに身体の害になり、病気のリスクが高まるらしい。

適量というのが無いという。

私のように少量でも顔が赤くなるような酒に弱い人は、食道がんのリスクが7倍になるとさえいう。

 

酒を飲んだときに、有害物質アセトアルデヒドが体内に発生するが、体内にある「脱水素酵素」によって、分解されるそうだ。

顔が赤くなる人はこの「脱水素酵素」の活性が弱いか欠けているため、有害物質のアセトアルデヒドが貯まりやすく、酒に弱い体質になるという。

「脱水素酵素」の働きが強いか弱いかは遺伝なので、訓練しても強くはならないらしい。

 

身体に悪いと言われても、日頃の苦痛を癒すためにも心地よい酔いを味わいたいものだ。

以前NHKスペシャル「食の起源 酒」で、ドイツのノンアルコールビールが紹介されていた。

研究を重ねて作られたビールで、本物に近いという。

それに、ノンアルコールでも酔いの心地よさが体感できるとか。(???)

 

そのビールが「食品雑貨 カルディ」に売っているというので、買って飲んでみた。

確かに、今まで飲んだノンアルコールビールより、本物のビールに近い(ような気がする)。

 

 

でもやはり、本物の酔いはアルコールでしか得られない。

ほんわか身体の芯が温まり、じんわりと幸福感が満ちてくる、あの高揚感。

そのハイな気分をもっと楽しみたいと思う。

 

酒に強い人は良いなぁと、憧れたりする。

記憶を無くすぐらい飲むことが出来たら、どんなに気持ち良いのだろうと。

私はそうなる前に、胃の中が膨らみ、視界がゆっくりと回りだし、気持ちが悪くなってくる。

 

「欲」はほどほどが良い。

齢と重ねると、特にそう思う。

少量でも、ほんのり幸せな気持ちが味わえる。

 

そして、<苦痛ばかりの人生に楽しみを見出すため>、細々と350mlのビール缶で晩酌を楽しんでいる。

author:金ブン, category:日常の出来事, 10:11
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タブレットの設定

JUGEMテーマ:ニュース

 

新しい総理大臣が決まった。

新首相は総裁選の中で「デジタル庁」を創設すると打ち出した。

他の候補者も「デジタル政治」やら、「データ庁」やら、横文字の公約に挙げていた。

デジタル、リモート、ITに「化」を付けると、何となく社会が革新しそうなイメージを抱く。

 

今回のコロナ禍で、日本のIT化なるものが世界の中でかなり遅れていることに気づかされた。

 

私はマイナンバーカードが導入されたとき、90歳の父親と一緒に市役所で手続きをした。

何に役立つのか分からずに。

今までは身分証明しか役立たず、運転免許証以上に役立たなかった。

今回、特定給付金の手続きで利用することができ、マイナンバーカードの手続きをしていて良かったと思った。

ところが、待てど暮らせど、役所から振り込んだという連絡はない。

「パソコンを使ってマイナンバーカードで手続きを済ませたよ」と、書類で申請を済ませた人に対し、自慢げに話していた。

その人はすぐに振り込まれ、「なんや、まだ振り込まれてないの?」と皮肉を言われる始末。

その後市役所から、ネット申請の不具合により再度書類で手続きしてくださいとの書類が届いたのだ。

ハラホロヒレハレだった。

 

とにかく、コロナ禍は否応なしにデジタル化・リモート化の方向へ向かって、アクセルを踏みださせた。

 

企業は積極的にリモートを活用して、従来の事務所中心の業務を改めつつある。

娘婿は外資系の薬品会社に勤めていて、4月ごろからずっと自宅で仕事をしている。

以前は頻繁に出張していたのに、ほとんどリモートで対応しているという。

得意先が病院なので、お互いに訪問営業を避けているのだ。

 

今の大学もほとんどがオンライン授業になっている。

小中学の義務教育でも、オンライン授業が着々と進められている。

ところが、日本の教育のITC化(学校でタブレットを使って授業をすることも)はOECDの中で最下位だという。

 

その影響で、思わぬ仕事が舞い込んできた。

シルバー人材センターから、小中学校で配布するタブレットの設定アルバイトを頼まれたのだ。

どこの自治体もパソコンを使っての授業を推進していて、わが市も数年前から計画していた。

今回のコロナ禍で、一挙に進めることになったようだ。

 

シルバーとしてはタブレットの設定を請け負うのが初めてらしい。

応募の中から十数人を選んでいた。

6人程度が交代で週に2日出勤し、設定作業をする。

タブレットの数がかなり多いため、1か月近く掛かるという。

 

設定項目は20ほどあるが、マニュアル通りにするだけでそう難しいものではない。

iPadなので、iPhoneを使っている人は設定画面が同じなので、なおさら作業しやすい。

 

作業を始めて、そろそろ1か月経つ。

マニュアルも頭に入り、作業も暗記してしまった。

就業中、全く会話することなく、黙々とタブレットに向かっている。

ほとんど70歳代以上で、みんな老眼鏡で目をしばたたせて、タッチペンを使っている。

 

設定した内容はパソコンで一括管理しているようで、誰が間違った設定をしたか分かるという。

それだけに、作業のスピードだけではなく、慎重さが求められる。

 

タブレットの設定を、老人(シルバー世代)に任せても良いのだろうかと、行政側も迷ったのではないだろうか。

今のところ、大きな問題(もちろん、小さな問題はあるが)もなく、順調に進んでいるようだ。

author:金ブン, category:社会ネタ, 09:58
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不健康麻雀

JUGEMテーマ:日記・一般

 

健康麻雀に通い出して、3ヶ月が過ぎた。

雰囲気にも慣れて、毎週金曜日の例会が楽しみになっていた。

女性3人を相手にすることもあり、ゲームの緊張感が乏しいものの、ゆるゆるの雰囲気がなかなか面白い。

先日2回振り込んだが、2回ともチョンボで助かったり…。

まだ、初心者の人もいて、「ちょっと、この手で上がれるか分からへんから、見てくれへん」とゲーム中に言われることもある。

 

それでも、時には強そうな男性を相手することもあり、麻雀の醍醐味を味わうこともある。

毎回20数人ほどのメンバーが参加して、くじ引きで相手が決まる。

誰が相手でも、みんな麻雀そのもののゲームを楽しみにくるので、和気あいあいの雰囲気だった。

 

ところが、興ざめする出来事があった。

その日、初めて男性3人を相手することになった。

強そうな人たちだったので、私の心中はウキウキしていた。

開始してすぐ、私は一盃口、ドラ1を闇テンでツモ上がりした。

すると、80歳のYさんが「現役時代を思い出す麻雀やな」と言い出した。

それから、数局流局したが、ふたりが闇上がりの手でテンパイしていた。

リーチを掛けない麻雀に、再びYさんが「ここの場はみんな強いで」と、大声でいう。

和気あいあいの雰囲気が引き締まった感じになってきた。

 

そんな中、私は少し気がかりなことがあった。

85歳のKさんが、ゆっくり牌を積もるYさんのしぐさにいら立つようなしぐさを見せていた。

YさんもKさんのいら立つしぐさを気にしている様子だった。

 

Yさんが親の時、事件が起きた。

Kさんがリーチ即ツモドラ1の満貫を上がった。

私はその手牌に一気通貫が含まれているのが見えて、実際はハネ満だと分かった。

しかし、Kさんが2千4千だと言って、すぐに手牌をつぶしたので、黙って子の2千点を支払った。

親のKさんも4千点を支払った。

 

すると、次局の牌を混ぜている時、Kさんが「あ、一気通貫やったから、ハネ満や」と言い出す。

支払った後に、請求書を出されるようなものだ。

通常なら「もう遅いですよ」と拒否するのだが、そこは和気あいあいがモットーの健康麻雀。

私は黙って、追加の千点棒を渡した。

もうひとりの77歳のOさんも一気通貫に気づいていたようで、黙って千点を支払った。

 

ところが、親のYさんは納得できない様子で、Kさんをにらむようにして、「なんぼやねん」という。

Kさんはバツが悪いのか、答えない。

ふたたび、「なんぼ、払ったらいいんや」と声高になった。

黙っているKさんに代わって、私が「親は2千点追加ですね」と柔らかく言ったが、私の言葉を無視して、「なんぼ、払ったらいいんや」と再度Kさんに向かっていった。

Kさんは聞こえないふりをして、牌を並べている。

<和気あいあい>の雰囲気が冷たくなった。

場を収めるつもりで、再び私が「2千点ですよ」というと、しぶしぶYさんが点棒を投げるように支払った。

Yさんが気分を害している様子がありありと分かる。

事の伏線もあったので、増額要求に怒りが高まったのだろう。

嫌な雰囲気だなぁと感じ、私は麻雀を続ける気持ちが失せていた。

 

そして、次の局で

77歳のOさんがリーチすると、Yさんはドラの3萬を切って勝負する。

Oさんには通ったが、Kさんの闇テンに振り込んでしまった。

すると、Yさんは再びKさんをにらみつけて、「なんぼ、払ったらいいんや」という。

なぜか、Kさんは応えない。

Kさんも、Yさんが怒っている理由を自覚しているようだ。

再び、私が場を収めようと「2600点ですよ」というがYさんは聞こえているのに聞こえていないふりをして、Kさんをにらみつけながら、「なんぼ、払ったらいい、と聞いてるんや」と繰り返す。

Yさんは完全に心が切れてしまっていた。

それにも、Kさんが無視している。

気まずい雰囲気に堪えかねて、再び私が「2600点です」と繰り返す。

Yさんは点棒を投げるように支払うと、「もう、帰る。誰か代わってくれ」と言い出す。

部屋では4卓が麻雀をしていて、余っている人はいない。

 

隣の卓にいた会長さんが「体調が悪いんか?」と訊くと、「そうや、体調が悪いし、気分が悪い」と言った。

静かな室内なので、Yさんの大きな声が聞こえている。

他の人は麻雀に専念しているようで、この騒動が分かっている。

荷物を持って、Yさんは帰ってしまった。

 

残った3人は3人打ちする気分にもならず、黙ったまま座っていた。

すると、会長さんが「2抜けして、代わってあげて」と、みんなに向かって言った。

今度は、Kさんが「後から一気通貫と言うたから、あかんかったんかな」とポツリと言った。

そして、「わしも帰る」と言って、部屋を出て行った。

残った私と77歳のOさんは茫然と、牌を見つめるだけだった。

その後、私は女性3人の卓に入り、和気あいあいとした健康麻雀を楽しんだが…。

 

老人は突然故障する家電製品のようだ。

是非、反面教師にしたいものだ。

 

その後私は、シルバーのアルバイトも重なり、3週間参加していない。

author:金ブン, category:日常の出来事, 09:36
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39回目

JUGEMテーマ:家庭

 

部屋の片付けをしていた妻が古いメガネを持っていた。

近視になって、最初に買ったメガネだという。

「これ、当時高かったのよ」と、自慢げにローゼンストックと印刻されたメガネを見せる。

今の流行からは遠く外れた地味なデザインだが、昔は高かったのだろうと想像できる。

 

 

人を大きく分けると、高価なものを買ったのを自慢するタイプと安物を買ったのを自慢するタイプに分かれるようだ。

大阪人は安物自慢が多いようだ。

私は典型的な安物自慢のタイプだ。

 

私はフランクミュラーもどきの時計をしている。

人から「良い時計をしていますね」と言われると、喜んで「これ、もちろん、偽物ですねん」と嬉しそうに言ったりする。

相手が時計好きな人だと、それで会話がはずんだりする。

 

逆に、私の妻は高価なものを自慢するタイプだ。

ローゼンストックのメガネのように、昔買った高級品の話を持ち出したりする。

妻は一人っ子で、両親からの愛情を一身に受けた。

決して裕福な家庭ではなかったが、ヴィトンだとか、グッチなんかを買ってもらっていた。

結婚する時、私はサニーの車に乗っていたが、妻は中古だがアウディに乗っていた。

 

良い物を長持ちさせて身に着ける妻と、安物を買い替えて使う私。

夫婦の間では、持ち物に対する価値観がかなり違っていたのは確かだった。

価値観の違いに反感を覚えることもあるが、対面にいる違った見方にある意味新鮮さを感じることもある。

そして、長く結婚生活を営む中で、徐々に同化していくものなのだろう。

妻は「これ、ダイソーで買った」と、100均の商品を見せてようになった。

 

8月30日、結婚記念日だった。

39年前、肝臓がんで余命を告げられた義父が出席できるように、3ヶ月繰り上げて結婚式をした。

夏も終わりに近づいた、快晴の暑い日だった。

 

新型ウィルスの感染拡大でほとんど外食をしていなかったが、久しぶりにふたりで記念日に外食をした。

ドライブがてらに行けるところを選んだ。

JR須磨の駅前にあるフランス料理のレストランだった。

 

須磨の海水浴場は子供を連れて、何度か訪れている。

今年の海水浴場は全く様相が違う。

通常夏休みの終わりで、まだ家族連れがあふれているのだが…。

コロナ禍で、海の家が無かった。

 

 

日曜日の昼というのに、レストラン客は私たちだけ。

広々とした2階で、夫婦だけのランチを食べた。

創作料理に舌鼓を打ちながら、結婚当時の思い出話をした。

 

あと何年、ふたりで記念日を祝えるだろうか。

ふと、頭をよぎった。

 

author:金ブン, category:人生, 09:50
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夜と霧

JUGEMテーマ:映画

 

昭和40年代、まだ京都には映画館がたくさんあった。

古い映画を4本立てで放映しているところもあった。

大学に入ってすぐ、頻繁に映画館に通った。

受験で抑えられていた娯楽に対する渇望が映画鑑賞に向けられた。

 

その頃観た「野獣たちのバラード」という映画が印象に残った。

ナチスドイツの勃興と滅亡 を、アイロニカルに映し出した作品だった。

普通の善良なドイツ人がファシズムに侵されていく様が描かれていた。

私は映画雑誌に載っていた同好会に感想を書いて送った。

すると、私の文章が載った同人誌が送られてきた。

その体験がうれしくて、さらに映画を観るようになった。

 

その流れで、次にナチスの映画を観た。

アウシュビッツ強制収容所で行われたユダヤ人の大量虐殺を描いた、アラン・レネの「夜と霧」だ。

30分程度の記録映画だが、衝撃的な映像の連続だった。

それ以来、「シンドラーのリスト」、「愛を読む人」など、話題になったナチスの映画を観るようになった。

 

毎年、終戦記念日前後には戦争の映画やドキュメンタリーが放送される。

今年もNHKスペシャルで放送されていた映画を録画して、今週見終えた。

その中で、最も衝撃を受けたのが、NHKスペシャルの「アウシュビッツ 死者たちの告白」だ。

 

第二次世界大戦中、アウシュビッツ強制収容所のガス室でユダヤ人の大量虐殺が行われた。

終戦直後、ナチスは証拠隠滅のためにガス室を破壊した。

ところが、壊されたガス室跡の地中からメモが入ったガラス瓶などが見つかった。

メモにはガス室での大量虐殺の様子が克明に記録されていた。

 

長い年月を経てメモの文字はほとんど見えない状態だったが、最近の技術進歩により解読されはじめたのだ。

メモを残していたのは「ゾンダーコマンド」というユダヤ人特殊部隊。

ナチスはガス室での虐殺をユダヤ人たちに強制させていたのだ。

「ゾンダーコマンド」たちは生きるために裏切り者となり、同胞たちをガス室に導いていった。

ナチスの戦況が悪くなり、自分たちもナチスに殺されることを悟り、「ゾンダーコマンド」たちは命を掛けて大量虐殺の事実を書き残し、後世に伝えようとした。

 

メモを解読していると、3人のユダヤ人が特定されてくる。

そのうちのひとりは助かり、戦後も生き延びる。

結婚し、娘が生まれる。

当然のことだが、存命中は自分の過去をひとことも語ろうとはしなかった。

娘はインタビューに答えていたが、戦後は慙愧と懺悔に苦しんだことが想像される。

 

アウシュビッツ強制収容所へのユダヤ人大量移送に関わった、ナチス将校アドルフ・アイヒマンの裁判映像が流される。

アイヒマンは「私はユダヤ人をひとりも殺していない」と証言している。

 

ドラマ化した「東京裁判」を観た。

<船頭多くて、船山に登る>

指導者たちが道を間違えると、国民はとんでもない悲劇を背負わされる。

過去は未来を語っているようで、恐ろしい。

author:金ブン, category:映画鑑賞, 09:32
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