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村田沙代子の小説

JUGEMテーマ:読書

 

今週はエリート政治家や官僚の女性問題で、ワイドショーは大忙しだった。

「男と言う動物は」と、ツッコミを入れたくなるが、家庭内でそんな話題に触れると、自分に矢が向かってきそうなので、ただ黙殺する。

 

以前居酒屋で、友人のT君と夫婦生活の話になった。

その頃友人には愛人がいて、頻繁に奥さん以外と交尾をしていた。

「ところで、最近奥さんと交尾しているの?」という私の問いに、友人の返事が面白かった。

「そんなことしたらアカンやろ。家族で交尾したら、近親相姦になるで」

 

村田沙代子の「消滅世界」を読んだ。

世界大戦後、人工授精の技術が進み、家族もセックスも世の中から消滅してしまう。

夫婦間のセックスは近親相姦とタブー視され、恋愛は夫婦以外で行われ、架空のキャラクターとの恋愛も行われる。

究極的には男性も子宮を持ち、人工授精で妊娠するという実験的な都市が作られる。

家族、恋愛、セックス、子孫などの常識を覆してみたら、どんな世界が訪れるのだろう。

奇想天外だと思われる世界が描かれているのだが、今の人類が進化し続けていると考えると、こういう世界もあながち突飛とはいえないかもしれない。

独特の世界観を持つ村田沙代子はなかなか面白い作家だ。

 

この本を読む気になったのは、芥川賞の「コンビニ人間」を読んだからだ。

芥川賞作品は直木賞と違って、読みづらいところがあるが、この小説は一味違う。

単なるコンビニ店員の物語だが、とにかく、面白かった。

選考委員の評価も高かった。

山田詠美は、「十年以上選考委員を務めてきて、候補作を読んで笑ったのは初めてだった」、村上龍は、「この十年、現代をここまで描いた受賞作は無い」と評価している。

 

マニュアル通りに働くコンビニでしか生きていくことが出来ない主人公。

大学卒業後始めたコンビニのバイトが自分の身体に合っていて、18年目。

彼氏はなく、日々コンビニの食事で満足している。

夢の中でもコンビニの仕事から離れられず、コンビニで働く毎日が安らかな眠りをもたらしてくれる。

婚活目的で働くようになった男性と奇妙な共同生活が始まるが…。

 

社会の歪みを、登場人物のキャラを通じて滑稽に描いている。

作家本人もコンビニで長く働いているとか。

インタビューに応えている村田沙代子はなかなかユニークだ。

 

あと何冊か、この作家の小説を読んでみたいと思っている。

author:金ブン, category:読書, 13:30
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嘆きのボイン

JUGEMテーマ:ニュース

 

「ヤングおー!おー!」で聴いた月亭可朝の「嘆きのボイン」は衝撃だった。

とにかく、笑った。

 

高校生にとって、女の乳房はあこがれの対象だった。

とにかく、触れてみたい、さわってみたい。

そんな対象をボインと言って歌にするのだから、なんとも<うれし恥ずかし>く、笑えるのだ。

その頃は喫茶店にジュークボックスなるものが置いてあって、この歌をかけては笑った。

 

カンカン帽にチョビヒゲと丸い眼鏡。

独特のスタイルでギターを弾き語る姿はどこか世相を皮肉って、世間の抑圧に抵抗している印象だった。

弾き語りといえば、時代はフォークソング。

フォークソングが隆盛を極める中、月亭可朝のギター漫談はいつしかブラウン管から消えてしまった。

その後、博打好きのハチャメチャな私生活が注目され、ストーカー事件などでその存在が時折テレビ画面に登場した。

参議院の選挙に立候補した時は笑った。

公約が<一夫多妻制や風呂屋の男女湯の仕切りを失くすこと>だから、当選する訳がない。

でも、その行動は無茶苦茶すぎて、どこか憎めないところがあった。

愛すべき破滅型タレントのひとりだった。

 

亡くなった報道があった次の日、私はご老人5人に誘われ貸し切りのスナックでカラオケをした。

私は50年ぶりに「嘆きのボイン」を唄った。

昨年暮れ、「金太の大冒険」を唄って顰蹙を買ったが、こんどは笑いを取った。

老人たちは私より10歳以上年上で、この歌が流行したころは30歳前後だったろう。

幼いわが子がマネして歌っていたので、よく聴いたという。

 

無邪気に笑った時代を懐かしく振り返る年齢になってしまった。

 

さて、話は変わるが、最近漫才を聴いて大笑いしてしまった。

いろんな漫才を聴いてみたが、ほとんど笑えない。

やはり私は漫才の笑いを受けつけないのだろうと思っていたが、この漫才は笑った。

ナイツの「野球の話」だ。

 

キャプションに「このオチはすごい」と書いてあるが、確かにすごい。

前半に話の仕掛けが作ってあって、後半にそれがさく裂する構成になっている。

 

YOUTUBEの画像を転載しますので、ご覧ください。

(9分以降は繰り返しになっているので、ご注意)

 

 

 

ボケの塙を引き立てている、ツッコミの土屋がスゴイ。

趣向の違った漫才に挑戦していて、どれも面白い。

だから、今ナイツにハマっている。

author:金ブン, category:社会ネタ, 09:57
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好好爺

JUGEMテーマ:家庭

 

歳を重ねれば、物事に動ずることが少なくなるのだろう。

そう、思っていた。

だが、そんなことはない。

ちょっとしたことで、心が揺れ動く。

いくつになっても、変わらない。

心の平安を保つのは難しいものだ。

 

他人から見れば、私という人間はのんびりとして穏やかな性格に見える(ようだ)。

いわゆる、好好爺。

だが、それも見立てだけ。

 

電車で隣の席に幼児を抱いた女性が座る。

私は本を読んでいる。

突然、幼児が愚図りだす。

大声で泣く。

かなり、うるさい。

本に集中できない。

何とか泣き止ませられないかと、横目で若い女をチラ見する。

女はあやしているが、幼児は泣きやまない。

泣くのが仕事だからと、思う。

私は本を閉じて、幼児の顔を見る。

すると、女性は私の視線を感じて、済まなさそうに軽く頭を下げる。

私は少し微笑んで「大丈夫ですよ」と言い、いかにも好好爺を演じる。

しかし、腹の中は違う。

「泣かすな」と毒づき、心はささくれている。

 

歳を重ねることは、演技が上手くなることだ。

 

若いころは感情を抑えられず、キレることがあった。

北海道の襟裳岬で、コンブ漁のアルバイトをしていた時のことだ。

毎朝3時ごろに起きて、浜辺に出る。

コンブを取った船が浜に帰ってくると、コンブを海岸に並べて干す。

昼から乾いたコンブを倉庫に運んで、仕分けをする。

仕事は連日夜まで続く。

住み込みで働いていた家には、祖父、父親と母親、息子夫婦が住んでいた。

息子夫婦には幼稚園に通う女の子がいた。

この子が面倒な子供だった。

学生の私にまとわりついて来る。

両親は可愛くて仕方がない様子だったが、私には全く可愛さの欠片も感じられない。

ただただ、面倒くさいガキだった。

 

働き出して半月ぐらいが経った朝。

早朝の仕事を終え、みんなで朝ごはんを済ませ、全員がテレビの前に集まってNHKの朝ドラ(北の家族)を観ている時だった。

この家族たちはNHKの朝ドラを観るのが日課だった。

アルバイトも一緒にテレビの前に座って、ドラマを観ていた。

すると、女の子がいつものように私の身体にまとわりつき、うるさい蝿のように絡みつく。

それでも、お婆ちゃんやお爺ちゃん、両親にとって、その蝿が可愛くて仕方がない様子。

連日、その光景が日課になっていた。

私は突然、蝿にキレたのだ。

「うるさい!」

私は女の子の耳元に、大声を投げつけた。

家族団欒の空気は凍りついた。

女の子はびっくりして、私から放れた。

家族にとって可愛い子供であり孫である生き物に罵声を浴びせた学生が、とても奇異な動物に感じられたに違いない。

大海原と向かい合って暮らしている、大らかでおっとりした人たちにとって、ホームシックに罹っていた若者を慮る余地など無かっただろう。

 

先日、孫たちが宮崎から大阪の吹田に引っ越してきた。

娘たちは新居の片付けで忙しいので、その間孫たちを預かることになる。

3月末に私は宮崎まで出かけてずっとお守をしていたので、もう孫たちでお腹いっぱいになっていた。

小さくて可愛かった動物たちも、時折憎々しげな人間に変身する。

甘やかすとつけ上がり、叱ると「爺が悪い」と反発する。

<可愛い率>は安部政権の内閣支持率のごとく半分以下に落ちていく。

 

<なんでこんなに 可愛いのかよ 孫という名の 宝物>

そういえば、老人たちとカラオケに行った時、私は好好爺ぶって、大泉逸郎の「孫」を唄っていたっけな。

author:金ブン, category:家庭の話題, 07:44
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寝不足

JUGEMテーマ:読書

 

図書館で予約していた本の順番が次々と回ってきた。

3日間で7冊も。

 

藤崎 彩織「ふたご」

門井慶喜「銀河鉄道の父」

林真理子「西郷どん!上下」

カズオ・イシグロ「日の名残り」

若竹千佐子「おらはおらでひとりいぐも」

村田沙耶香「コンビニ人間」

 

直木賞、芥川賞、NHK大河ドラマ、ノーベル賞作家と、話題の本ばかり。

図書館の返却期限はT市が2週間、I市は3週間。

通常なら読むのにそんなに時間は掛らない。

だが、この1週間はとにかく多忙だった。

 

先週から今週に掛けて、4泊5日で宮崎へ行っていたからだ。

娘が大阪に引っ越すため、その手伝いのためだったが、ほとんどは孫のお守だった。

それに、その前後の日にシルバー人材センターのアルバイトが入っていた。

加えて、宮崎に旅立つ前日と前々日に、文化財ガイドのボランティアが2件入っていた。

さらに、文化財ホームページの更新やリニューアルする文化財ガイドブックの原稿作成も依頼されていた。

 

そんな状態なので、昼間は読書に割く時間が無かった。

 

最近、私は午後9時にベッドに入る。

録画した番組(英会話や情報番組)を観た後読書をするのだが、数ページ読むとまぶたが重たくなってくる。

以前は、朝方(4時〜5時)に目を覚まして本を読む習慣があった。

しかし、このところ齢のせいかすぐにまどろんでしまう。

 

これでは読書が進まない。

 

夜中、必ず1時か2時にトイレへ行く習慣が付いた。

その時起きると、目が冴えてくる。

不思議と頭がスキっとしている。

先週から、その時間に本を読みだした。

すると、それが習慣化してきた。

(1,2時間程読んで寝るのだが)

 

「コンビニ人間」を除いて、なんとか読み終えた。

翻訳本の「日の名残り」は読みづらいところがあったが、その他の本はスラスラとページが進んだ。

特に、宮沢賢治の生涯を父親の立場から綴った「銀河鉄道の父」は興味深い小説だった。

さすがに直木賞作品は読み応えがあった。

宮沢賢治のイメージが変わった。

 

さて、夜中に起きる習慣は今も続いて、昼間にやたらと眠たくなる。

食後に15分程度居眠りをするのは健康に良いという。

シエスタとはいかないが、昼食後はうとうとしている。

これが気持ち良いのだ。

author:金ブン, category:読書, 09:02
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地域社会

JUGEMテーマ:日記・一般

映画「団地」は奇想天外で面白かった。

藤山直美の演技が面白く、上海国際映画祭で最優秀女優賞を受賞して話題になった。

岸部一徳や斉藤工ら脇役の演技も面白い。

老舗の漢方薬局を閉店して団地生活を始めた夫婦が自治会長選挙のゴタゴタに巻き込まれる。

近所の人々の噂話や流言飛語に嫌気が差した夫婦は、薬の販売をしている斉藤工の依頼で五千人分の漢方薬を作り、その見返りとして死んだ息子に会えるという宇宙の彼方の星へ出発する。

団地の人間模様が描かれているが、後半は突如SFになって物語は終わる。

題名が「団地」だけに、狭い地域生活での悲哀がコメディタッチで描かれている。

会社を退職すると、地域社会との関わりが深くなってくる。

現役の時にはほとんど顔を合わさなかった人と、挨拶を交わすことが多くなる。

昨年の4月から妻が自治会の班長になった。

何年かに1回は役員(会長、書記や会計など)と班長の役が回ってくる。

毎月1回班長会議に出かけたり、回覧板を作成したり、自治会の催し物(盆踊りや老人会等)を手伝ったり、何かと面倒なのだと、妻は不満を口にする。

一番の問題は日本全体が抱える高齢化だ。

この地域に住宅が建ち始めてから、半世紀近くが経っている。

20代、30代から住み始めた人はすでに70歳以上になっている。

子供たちは成人し、家を出る。

夫婦のどちらかが亡くなり、独居老人が増える。

誰も住まなくなった空き家は雨戸が閉まったままで放置されている。

昨年、独居老人の家が火事になった。

空き家に泥棒に忍び込んだという事件もあった。

空き家の植栽が生い茂り、道路にはみ出していることが問題になったりする。

高齢化すると、自治会の世話役をする人が少なくなってくる。

順番にやってもらわないといけないのだが、病気や介護等を理由に辞退するのだ。

強制すると自治会を脱退したいと言い出す。

だから、65歳前の夫婦の家庭に役員や班長の役がすぐに回ってくると、妻は愚痴る。

地域の活動に、協力的で無い人が必ずいる。

家の駐車場からボンネット部分を道路にはみ出して車を停めている家庭があった。

道路が狭くなって、軽自動車以外の車はその前を通行できない。

縦列駐車すればギリギリで入るのだが、それが面倒なのだろう。

近所迷惑なので、自治会から注意するのだが、全く聞く耳を持たないという。

狭い住宅街の道をスピード出して、通行する車、犬の鳴き声が絶えない家、ゴミの収集場所に分別できていないゴミを捨てる家…。

毎月班長会に参加する妻は地域内の問題を、私に聞かせていた。

地域社会は我慢することで成り立っている。

今月、やっと班長の役目を終えた妻は胸をなで下ろす。

先日、近所の民生委員の人がやってきた。

妻に次の民生委員をお願いしたいとのことだった。

最近、民生委員という言葉を良く耳にする。

ネットで調べると、<民生委員とは民生委員法に基づいて厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員です。 社会福祉の増進のために、地域住民の立場から生活や福祉全般に関する相談・援助活動を行っており、創設から今年で100年の歴史を持つ制度です。>と書いてある。

要は、地域社会の生活相談係だ。

その民生委員の方は70歳過ぎの方で、最近病気に罹られたこともあり、自分の後任を探しているところだった。

一時、妻は「地域社会に関わるのも大切なこと」と前向きだった。

だが、私の父や妻の母親の世話をしていることが考えると、難しいと判断したようでお断りした。

すると、民生委員の方は市役所の職員を連れて説得にやってきた。

固辞すると、「ご主人はどうですか?」と、矛先を私に向けてくる。

余りに執拗に強く勧められると、拒否反応が強くなってくる。

何度も訪問されたが、やがて諦めたようだ。

今住む家が<終の棲家(ついのすみか)>と思っている。

だから、地域のお世話をすることはひとつの役目だと思う。

70歳になったら地域の役に立てることを考えようと思うが、それまで健康でいられるか。

author:金ブン, category:家庭の話題, 10:00
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